【セミナー例:日本テクノセンター主催でセミナーを行いました。以下は終了セミナーの例です。】

題目:大気圧プラズマ技術の基礎と応用(環境保全と材料表面処理への応用)

開催日時:1日目:13:00〜17:00,2日目:9:30〜16:30

講師の言葉(講義のポイント):
化石燃料エネルギ機器の効率向上に伴い,排ガス温度は低下の一途をたどり,原料貴金属の価格高騰とも相まって触媒法による排ガス浄化は限界に近づいている。一方,大気圧低温プラズマを排ガスに印加して,常温かつ無触媒または少量の触媒で有害汚染物質の浄化できることが見出され,様々な革新プロセスが開発されてきている。政府の希少元素非使用戦略ともあいまって,この分野の今後の研究の活発化が大いに期待される。本セミナーでは講師が開発した新しい大気圧プラズマ複合排ガス浄化プロセス及び大気圧プラズマ複合材料表面処理プロセスの基礎と応用を,分野の最新動向を交えながらわかりやすく解説する。吸着式ディーゼル排ガス処理,湿式ボイラ排ガス処理,水中パルスプラズマによる水浄化処理,揮発性有機化合物(VOC)分解処理,排ガス処理バリア放電の数値解析,プラズマ空気清浄システム,テフロン,ポリマ,ガラス,金属の表面処理技術から応用事例を選び,受講後,類似の開発を直ちに始めることができるような具体的情報を提供する。

受講対象:機械系,電気系,化学系,材料系技術者

受講者の受講に必要な基礎知識:実験及び数値計算の基礎知識(大学初年級程度)

受講で得られる修得知識:プラズマ排ガス処理,プラズマシミュレーション,プラズマ材料処理の基礎と応用

プログラム項目:

◎1日目

T.大気圧低温プラズマの基礎と発生法
1.プラズマの基礎
2.パルス放電方式
3.沿面放電方式
4.バリア放電方式

U.ディーゼルエンジン排気のPM,NOx同時除去
1.プラズマ複合処理の基礎と原理
2.PMの低温燃焼浄化
3.NOxの還元浄化

V.ボイラ排ガス処理(湿式プラズマ複合処理)
1.プラズマ複合処理の基礎と原理
2.パイロットスケール装置の紹介
3.NOx浄化装置の試験結果

W.水中気液界面プラズマによる廃水処理
1.プラズマ発生の原理と装置詳細
2.水中放電の種類
3.各種計測の結果とまとめ,今後の展開

X.低温プラズマ複合処理によるVOC分解技術
1.プラズマ発生の原理と装置詳細
2.各種計測の結果とまとめ
3.今後の応用

◎2日目

Y.排ガス処理低温プラズマ数値シミュレーション
1.大気圧放電プラズマ数値シミュレーションの基礎原理
2.基礎方程式と解法
3.化学反応を伴う大気圧パルスコロナ放電のシミュレーション例

Z.プラズマ空気清浄システム
1.プラズマ脱臭の原理
2.空気清浄機の構造と結果
3.ごみ処理工場の脱臭施設

[.大気圧プラズマ複合プロセスによるフッ素樹脂フィルムの接着性向上技術
1.大気圧プラズマグラフト重合処理装置
2.材料の接着性向上
3.大面積(A4)処理装置の実現と今後の展開
4.プラズマ照射装置のその他の応用(低温殺菌など)

\.大気圧プラズマ複合プロセスによるガラス表面およびポリマ表面の恒久的処理技術
1.親水性向上による流体熱伝達制御
2.プラズマ・ケミカル複合プロセスによる恒久的はっ水処理
3.空気清浄機フィルタへの適用
4.プラズマ重合片面処理スポーツウェアとその性能

].大気圧プラズマ複合プロセスによるアルミ板表面の処理技術
1.各種大気圧プラズマ照射装置
2.クロメート処理法(従来技術)とプラズマ法の比較
3.耐食性能試験結果