フッ素樹脂の性能を損なわずに接着性を上げる!

大気圧低温プラズマによる表面改質と接着性向上技術

~フッ素樹脂フィルム,ガラス,ポリマー,金属の処理~

情報機構で以下のセミナーを行いました。これは終了セミナーです。

研究の詳細はhttp://www.me.osakafu-u.ac.jp/plasma/を参照下さい。

日時・会場・受講料

●日時 20??年4月23日(水) 10:30-16:30
●会場 [東京・東陽町]江東区産業会館2階 第1会議室
●講師:大阪府立大学 大学院工学研究科 大久保雅章

●録音・撮影行為は固くお断り致します。
●講義中のパソコン・携帯電話の使用はご遠慮下さい。

セミナーポイント

フッ素樹脂(テフロン, PFA, PTFEなど)は、耐薬品性電気絶縁性耐熱性難燃性高ガスバリア性など優れた基本特性を持ち、広範囲で使用されています。しかし、高い撥水特性から,基本特性を損なわず接着、接合を行うことが困難でした。我々は革新的な大気圧プラズマ複合処理技術により、これを可能とし、高い接着性を初めて実現しました。今後の広範囲な応用が期待できます。本技術およびガラス,ポリマー,金属の大気圧プラズマ表面処理技術に関する講演を行います。

セミナー内容

1.大気圧プラズマ複合プロセスによるフッ素樹脂フィルムの接着性向上技術
 1.1 フッ素樹脂の種類と特徴
 1.2 大気圧プラズマグラフト重合処理装置
 1.3 グラフト重合とは
 1.4 フッ素樹脂フィルム処理の実験装置と実験条件
 1.5 接触角による親水性評価
 1.6 はく離試験による接着性評価
 1.7 ESCA(XPS)による表面分析評価
 1.8 FT-IRによる表面分析評価
 1.9 電子顕微鏡による表面写真撮影
 1.10 従来技術(ナトリウム-アンモニア処理等)との比較
 1.11 テフロン表面へのめっきについて
 1.12 テフロン表面への透明電極形成について
 1.13 大面積(A4)処理装置の実現と今後の展開
 1.14 プラズマ照射装置のその他の応用(低温殺菌など)

2.大気圧プラズマ複合プロセスによるガラス表面およびポリマー表面の恒久的処理技術
 2.1 ガラス表面の改質装置
 2.2 プラズマのみを照射した場合(親水性向上)
 2.3 親水性向上による流体熱伝達制御
 2.4 プラズマ・ケミカル複合プロセスによる恒久的はっ水処理
 2.5 恒久的表面処理のメカニズムについて
 2.6 ポリマー・布表面の改質装置(ロール ツー ロール)
 2.7 ポリエステルとアクリル酸のプラズマ重合反応について
 2.8 親水性の評価結果
 2.9 プラズマグラフト重合による脱臭性能付加
 2.10 空気清浄機フィルターへの適用
 2.11 プラズマ重合片面処理スポーツウェアとその性能

3.大気圧プラズマ複合プロセスによるアルミ板表面の処理技術
 3.1 各種大気圧プラズマ照射装置
 3.2 処理プロセスの詳細
 3.3 クロメート処理法(従来技術)とプラズマ法の比較
 3.4 接触角による評価
 3.5 耐食性能試験結果

<質疑応答>